マスクとトランプ、決裂から和解はあり得る?SNSと経済を揺るがす二人の大激突の行方

かつての盟友が一転、激しい対立へ
皆さんはご存じでしたか?2024年の大統領選挙でトランプ氏を資金面やアドバイスで強力に支えたのが、実業家イーロン・マスク氏でした。政権入り後も「政府効率省(DOGE)」のトップとしてトランプ政権の中枢を担ってきましたが、2025年6月、二人の関係は劇的に悪化。きっかけは、トランプ政権が推進する大規模な減税・歳出法案。マスク氏はこの法案を「不快で忌まわしい」「アメリカを破産させる」とSNSで強く批判し、トランプ氏も「イーロンには非常に失望している」と公然と非難。SNS上での応酬は瞬く間に全米を駆け巡りました。
減税法案が引き金、テスラやスペースXにも影響

今回の対立の最大の火種は、トランプ政権が掲げる減税法案です。この法案には電気自動車(EV)への補助金削減が含まれており、テスラCEOであるマスク氏にとっては大きな打撃。マスク氏は「この法案で財政赤字が2.5兆ドルに膨れ上がる」と警鐘を鳴らし、トランプ氏は「イーロンは法案の内容を理解していたはず」と反論。さらに、トランプ氏は「最も簡単な歳出削減はマスク氏への政府契約や助成金を打ち切ることだ」と発言し、テスラやスペースXなどマスク氏の企業が政府支援を失うリスクも浮上しました。
SNS上の泥仕合、エプスタイン・ファイル発言まで飛び出す
この対立はSNS上で過熱。マスク氏はX(旧Twitter)で「トランプはエプスタイン・ファイルに関与している」と爆弾発言。エプスタインとは性的虐待事件で知られる実業家で、その関連文書にトランプ氏の名前が含まれているとマスク氏は主張しました。トランプ氏もTruth Socialで「イーロンは頭がおかしくなった」と応戦。両者の非難合戦はエスカレートし、米国社会に大きな波紋を広げています。
経済・株式市場にも直撃、テスラ株急落

この騒動は経済にも大きな影響を与えています。トランプ氏が政府契約打ち切りを示唆したことで、テスラ株は1日で14%も急落し、時価総額は22兆円減少。スペースXもNASAとの契約が危うくなるとの観測が広がり、マスク氏のビジネス帝国全体に不安が広がっています。市場関係者は「二人の対立が景気刺激策の実現を妨げるのでは」と懸念し、米経済の先行きにも不透明感が漂っています。
和解の可能性は?ホワイトハウスの動きと両者の本音
ここまで関係が悪化した二人ですが、和解の可能性はゼロではありません。ホワイトハウス関係者は電話会談を模索したものの、現時点で実現の見通しは立っていません。トランプ氏は「問題ない」と表向きは冷静を装いながらも、マスク氏への不満を隠しません。一方、マスク氏も「自分がいなければトランプは選挙に敗れていた」と主張しつつ、一定の歩み寄りの余地も示唆しています。ビル・アックマン氏など第三者が仲介役を務める動きもあり、今後の展開に注目が集まります。
アメリカ社会の反応と今後の展望
米国民の反応は真っ二つ。マスク氏を「正義の告発者」と評価する声もあれば、「自己利益のための行動」と批判する意見も。トランプ支持層も動揺を隠せず、共和党内の分裂や2026年中間選挙への影響も懸念されています。今後、二人が歩み寄りを見せるのか、それとも対立がさらに深まるのか。米国の政治・経済・テック業界の未来を占う上で、この二人の動向から目が離せません。
まとめ:和解はあるのか、それとも新たな時代の幕開けか
最後に、皆さんはどう思いますか?マスク氏とトランプ氏が再び手を取り合う日は来るのでしょうか。現時点では両者とも強硬姿勢を崩していませんが、政治的・経済的な利害が一致すれば、意外な形で和解する可能性もゼロではありません。一方で、今回の対立が新たなパワーゲームの始まりとなり、アメリカ社会全体に波及する可能性も。今後も二人の一挙手一投足に注目が集まります。
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