LA抗議デモ現場で記者がゴム弾直撃、報道の最前線で何が起きたのか?

Jun 9, 2025
国際, メディア, 人権
LA抗議デモ現場で記者がゴム弾直撃、報道の最前線で何が起きたのか?

ライブ中継で起きた衝撃の瞬間

皆さんは、記者が生放送中に警察から撃たれる瞬間を見たことがありますか?2025年6月8日、ロサンゼルス中心部での抗議デモを取材していた豪州9Newsのローレン・トマシ記者が、警官の放ったゴム弾を脚に受けるという衝撃的な事件が発生しました。映像には、トマシ記者がデモの現場をリポート中、背後から警官が銃を構え発射する様子が記録されています。彼女は叫び声を上げ、カメラマンと共に現場から離脱。周囲の人々も「今、記者を撃ったぞ!」と怒りの声を上げました。

なぜLAで抗議デモが激化したのか?

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今回のデモは、トランプ大統領による移民政策強化とICE(移民税関執行局)による大規模な強制捜査がきっかけです。6月6日以降、ロサンゼルス各地で移民の一斉摘発が行われ、100人以上が逮捕されました。これに反発した市民や移民コミュニティが抗議のため街頭に繰り出し、警察や連邦当局と衝突。トランプ政権は州知事の反対を押し切り、国家警備隊を派遣。街は一時「戒厳令」状態となり、警察はゴム弾や催涙ガス、フラッシュバンを使用してデモ隊を排除しました。

ローレン・トマシ記者への狙撃、その詳細

トマシ記者はデモ現場の最前線で、LAPDが馬に乗って進軍し、デモ隊にゴム弾を発射する様子を伝えていました。中継の終盤、警官が明らかに記者に向けて銃を構え、至近距離から発射。彼女は防護具を着用しておらず、脚に直撃を受けました。9Newsは「トマシ記者とカメラマンは無事だが、今回の事件は現場記者が直面する重大なリスクを示している」と声明を発表。オーストラリア政府も米政府に説明を要求し、国際的な波紋を呼んでいます。

他にも被害を受けた記者たち

トマシ記者だけでなく、イギリス人フォトジャーナリストのニック・スターン氏も警察の発射したプラスチック弾で脚を負傷し、緊急手術を受けました。ロサンゼルス・デイリーニュースのライアン・メナ記者やフリー記者ショーン・ベックナー=カーミッチェル氏も非致死性弾や催涙ガスで負傷。現場では「PRESS」と明示した記者も標的となり、メディア関係者の安全が深刻な問題となっています。

報道の自由と警察対応への批判

この事件を受け、米国内外の報道機関や人権団体は「記者を威圧・負傷させて報道を妨げる行為は決して容認できない」と強く非難。オーストラリアの議員は「完全に容認できない」と発言し、首相にトランプ大統領への抗議を求めました。LAPDや連邦当局は、記者への発砲が意図的だったかどうか明言を避けていますが、現場映像や証言から「明確に狙いを定めていた」との指摘が相次いでいます。

現場記者のリアルなリスクと責任感

デモ現場での取材は、常に危険と隣り合わせです。トマシ記者も「現場の真実を伝えることが私たちの使命」と語り、負傷後も「私は大丈夫」と冷静に対応。多くの記者が「恐怖や緊張を感じつつも、社会に必要な情報を届ける責任を感じている」と語ります。近年、米国では抗議デモ取材中の記者への暴力や妨害が増加しており、現場では防護具や安全マニュアルの整備が急務となっています。

市民とコミュニティの反応

SNSや地元メディアでは、トマシ記者への発砲を非難する声や、記者への連帯メッセージが相次いでいます。LA市やカリフォルニア州の政治家も「報道の自由は民主主義の根幹」と強調し、警察の対応改善と記者保護の必要性を訴えています。特に移民コミュニティでは「警察の過剰な暴力とメディア弾圧は許されない」との声が強まっています。

今後の課題と報道現場の未来

今回の事件を受け、米国内外のメディアは現場記者の安全対策を見直し、防護具の支給や法的サポートを強化する動きが広がっています。同時に、警察とメディアの関係性や現場でのルール作りも議論の的に。デモや社会的混乱の中で、記者が自由に取材できる環境を守ることは、民主主義社会にとって不可欠な課題です。

まとめ:なぜこの事件が私たちに重要なのか

皆さんは、記者が命をかけて現場の真実を伝えていることを意識したことがありますか?ローレン・トマシ記者のケースは、報道の自由と現場記者のリスクが決して他人事ではないことを示しています。今後もLAや世界各地でデモが続く中、記者の安全と報道の自由を守るために、私たち一人ひとりが関心を持ち続けることが大切です。

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